こんにちはMitchです。仕事を始めた頃は簿記・会計について深い理解がなく、会計についての知識の必要性を感じていました。
その後、ビジネススクールでの授業や、自分の投資を通じてそれなりに分かってきたと思っています。
以前、会計に関連するトピックとしては「営業キャッシュフローマージンって何?【15%以上がオススメ】」や「米国個別株投資において注目する決算の項目【EPSとRevenue】」を扱いました。
その後、何人かと投資や会計についての話をしたところ、営業キャッシュフローマージンとか、EPSとか、収入とかといったことではなく、そもそも簿記について敷居が高すぎて無理、という人も何人かいることが分かりました。
身近で何人かいたとすると、実はそういう方は一般的にも多いのではないかと感じましたので、本記事では、簿記は、小さい頃に書き留めた小遣い帳の延長で、そこまで難しいものではないです、ということと、せっかくなので資格とっちゃいましょう、ということを伝えられればと考えています。
・単式簿記と複式簿記
・複式簿記における仕分けとは何か
目次
簿記は小遣い帳の延長
小さい頃にもらったおこづかいを何に使ったのか、今どのくらい残っているのか、小遣い帳に記録した方は多いのではないでしょうか。
お金の出入りなどを記入し、記録するという意味では小遣い帳と簿記は何ら変わりがありません。簿記は単なる小遣い帳の延長です。
違うものがあるとすれば、「記入の方法」が違うだけです。
以下で少し説明します。
単式簿記と複式簿記
単式簿記
単式簿記とは、取引を1つの勘定科目(普通は現金)に絞って帳簿に記載する方法です。
収入の合計から支出の合計を引けば、手元に残った現金がいくらか、いくら増えたのか、いくら減ったのかが分かる仕組みになっています。
普通、小遣い帳は下のような形でお金の出入りのみが記載されます。
この形式が単式簿記の形式です。
日付 | 内容 | 入ったお金 | 出たお金 | 残高 |
2月1日 | おこづかい | ¥1,000 | ¥1,000 | |
2月2日 | おやつ | ¥100 | ¥900 | |
2月3日 | 鉛筆 | ¥80 | ¥820 | |
2月4日 | 消しゴム | ¥120 | ¥700 |
ただ、単式簿記には問題があります。
- 借金で入ってきたお金なのか、収入で得られたお金なのかが分かりにくい
- 現金以外の取引が記録されない
こうした問題点を解決するために使われるのが複式簿記です。
複式簿記
単式簿記と比べると複雑になり、記録に手間がかかりますが、財産の動きなどが正確に記録できるのが複式簿記です。
複式簿記では、個々の取引について、具体的にどういう取引であったのか、何が入って何が出ていったのか、細かく記載していく「仕分け」という作業をします。
上の例でいえば、以下のような仕分けがされます。
日付 | 借方 | 貸方 | ||
科目 | 金額 | 科目 | 金額 | |
2月1日 | 現金 | ¥1,000 | 収入 | ¥1,000 |
2月2日 | おやつ | ¥100 | 現金 | ¥100 |
2月3日 | 鉛筆 | ¥80 | 現金 | ¥80 |
2月4日 | 消しゴム | ¥120 | 現金 | ¥120 |
細かい簿記の勘定科目の描き方に従えばおやつ、鉛筆、消しゴムなどは食品や備品といった形になるのでしょうが、今回はひとまずおいておきます。
このように、小遣い帳(単式簿記)の書き方とは若干は異なりますが、ルールさえ分かってしまえば、実態を正確に示す複式簿記はとても使えるツールになります。
簿記の勉強をしよう!
上記のとおり、簿記の考え方というのは小遣い帳の延長で、基礎的なところはそれほど難しくないのです。
加えて、簿記の考え方を身につけることができれば、冒頭でお伝えしたように、営業キャッシュフローマージンとは何か、EPSとは何か、収入とは何か、ということは容易に理解できることになり、投資にも非常に役に立ちます。
さらに、自分で事業をすることになれば、事業所得を確定申告する際、青色申告承認申請をした上で、複式簿記の方法で記録すれば65万円の控除をしてもらうことが可能になります。65万円の控除は非常に大きな税務上のメリットがあります。
こう考えると、簿記の勉強をしないことは、自分の事業を立ち上げたい人、投資をしたい人にとっては損失でしかありません。
ひとまず日商簿記3級の知識さえあれば十分だと思いますし、日商簿記3級は1ヶ月程度腰を据えて勉強すれば一般的には合格できるレベルだと思います。
是非日商簿記3級を目指して勉強してみてください。
もし勉強する場合、最初から独学だとおそらくハードルが高いと思います。
会計の予備校などにコースが有るはずですので、効率重視で是非門を叩いてみて下さい。
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