こんにちはMitchです。本記事では、本日2021年2月25日から取引が開始された「MAXISナスダック100上場投信」を取り上げます。
結論からいうと、
米国の成長株に投資してみたいけど、個別銘柄はわからないし、両替とか難しそうだし、なかなか手が出ないよ…
といった方に絶好の投資先だと考えますので、他の商品と比較などしながら説明していきます。
・MAXISナスダック100上場投信(2631)の商品内容
・QQQを含む競合との比較
・MAXISナスダック100上場投信(2631)取引の際の注意点
目次
MAXISナスダック100上場投信とは
MAXISナスダック100上場投信の投資方針
「MAXISナスダック100上場投信」は、その投資方針については、投資信託説明書(交付目論見書)によれば、
NASDAQ100指数(円換算ベース)に連動する投資成果をめざして運用を
行います。
とされています。
MAXISナスダック100上場投信はその名のとおり上場投資信託(ETF)です。
(参考) MAXISシリーズとeMAXIS Slimシリーズ
MAXISナスダック100上場投信を含む「MAXISシリーズ」と似たような投資商品ラインナップとして「eMAXIS Slimシリーズ」があります。
どちらも三菱UFJ国際投信が発売している投資商品シリーズです。
MAXISシリーズは上記のとおり、ETFの商品シリーズです。
一方で、eMAXIS Slimシリーズは投資信託の商品シリーズです。
ETFと投資信託の違いから、MAXISシリーズとeMAXIS Slimシリーズは以下のような大きな違いが出てきます。
MAXIS | eMAXIS Slim | |
商品種類 | ETF(上場投資信託) | 投資信託 |
自動再投資 | 選択不可 | 選択可 |
定額積立 | 不可 | 可 |
eMAXIS Slimシリーズの中にはつみたてNISAやiDeCoの投資先として認められているものもあり、かなり有名ですのでこの記事をご覧になっている方の中にも投資先として選ばれている方もいらっしゃるかと思います。
今回ご紹介するMAXISナスダック100上場投信は、このeMAXIS Slimシリーズの商品ではなく、MAXISシリーズの商品、ということになります。
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ちなみにeMAXIS Slimシリーズに加えて、eMAXISシリーズというものもあります。
下で少し説明しますが、このeMAXISシリーズには一切手を出さないのが得策です。
驚くほど信託報酬が高く、eMAXIS Slimと同じ指数を使った投資信託なのに信託報酬がeMAXIS Slimと比べるとeMAXISの手数料が数倍というものが多いです。
例えば…
- eMAXIS S&P500 インデックスの信託報酬 … 0.33%
- eMAXIS Slim S&P500 インデックスの信託報酬 … 0.0968%
といった感じです。
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NASDAQとその関連指数
NASDAQとは
NASDAQは、正式名称は「National Association of Securities Deals Automated Quotations」で、それぞれの単語の頭文字をとって名付けられています。
ニューヨーク証券取引所と並んでアメリカを代表する証券取引所であり、AmazonやAppleなど、どちらかと言えば新興の企業を中心に上場されている取引所です。
NASDAQ100指数とは
NASDAQ100指数(NDX)とは、
- 金融銘柄を除く企業で、
- 米国内ではNASDAQのみに上場する企業のうち、
- 時価総額上位100銘柄の、
- 時価総額加重平均
で算出される株価指数で、米国の株式市場の代表的な指数の1つです。
代表的な構成銘柄は、
- Apple(AAPL)
- Netflix(NFLX)
- Amazon(AMZN)
- Starbucks(SBUX)
などが挙げられます。
混同しやすい指数として「NASDAQ総合指数」がありますが、これはNASDAQに上場する全銘柄を含む指数です。
以前の記事(「S&P500連動インデックスファンドは世界情勢を取り込んでいるか?」)で、米国の指数として「S&P500」を取り上げました。
実は、過去5年間、NASDAQ100指数はS&P500よりも良い成績を残しています。
下のグラフの青字がNASDAQ100指数で、赤字がS&P500のパフォーマンスを示しています。
2020年中にパフォーマンスに大きな差が開き、現時点で2倍以上の差がついていることが分かります。
(出典: Yahoo! Finance)
MAXISナスダック100上場投信の類似商品
上記のとおり、MAXISナスダック100上場投信は、NASDAQ100指数に連動することを目指すETFです。
以下では、同じくNASDAQ100指数に連動することを目指す別のETFと、このMAXISナスダック100上場投信を比較してみましょう。
Invesco QQQ
おそらくNASDAQ100指数に連動することを目指すETFで最も有名なものは
ではないかと思います。
本記事を投稿する2021年2月25日時点での時価総額はざっくり1550億米ドルで、米国の(そしておそらく世界の)ETFの時価総額ランキングで5位に入っており、超有名なETFの1つです。
(出典: Largest ETFs: Top 100 ETFs By Assets)
QQQはNASDAQ100指数への連動を目指すETFであり、上記のとおりNASDAQ100指数のパフォーマンスが非常に良いことから、QQQのパフォーマンスも非常に良いものとなっています。
(出典: Yahoo! Finance)
MAXISナスダック100上場投信とQQQの比較
それでは、MAXISナスダック100上場投信とQQQを比較してみましょう。
国内では一応他にもNASDAQ100への連動を目指す以下の金融商品があります。
こちらも比較対象に入れてみましょう。
比較結果は以下の通りです。
なお、時価総額や為替レートは本記事を投稿する2021年2月25日現在のものとします。
また、信託報酬以外の費用もありますが、簡略化するためにこの比較では検討対象から除きます。
そして、購入時手数料は最も安い方法・証券会社を選んだ場合とします。
MAXIS | QQQ | NEXT FUNDS | iFreeNEXT | |
商品種類 | ETF | ETF | ETF | 投資信託 |
購入時手数料 | 0 | 0 | 0 | 0 |
信託報酬 | 0.22% | 0.20% | 0.495% | 0.495% |
時価総額 | 1.3億円 | 約16.5兆円 | 302.2億円 | 200.22億円 |
通貨 | 円 | 米ドル | 円 | 円 |
(右2つは信託報酬が高すぎて話にならないので説明省きます…)
上記のとおり、MAXISナスダック100上場投信は、信託報酬はQQQの0.20%と大きく変わらない0.22%です。
この比較表には入れていないですが、MAXISナスダック100上場投信は日本市場に上場していることから、日本の昼間に取引が可能です。
一方で、QQQはNASDAQ上場のため、アメリカ時間に合わせて取引する必要があります。
この取引時間の差は意外と大きいのではないかと思います。
そして、日本円を持っている人がQQQに投資する場合、米ドルに両替をする必要があります。
知っている限りで最も為替手数料が安いのは住信SBIネット銀行の1米ドルあたり0.04円ですが、これも金額が大きくなると馬鹿になりません。
MAXISナスダック100上場投信の注意点
ここまでで、MAXISナスダック100上場投信の概要とその魅力をお伝えしてきましたが、1点注意すべきことがあります。
それは、上の表でも示したとおり、まだ上場したばかりのETFであるため、時価総額が少ないです。
これがなぜ注意点になるかというと、時価総額が少ないと、売買が多くなく、買いたいときに買えない、売りたいときに売れない、という事態がおきかねないためです。
このため、本腰を入れてMAXISナスダック100上場投信に投資するのはもう少し待って、時価総額が大きくなってからの方がいいように思います。
ただ、信託報酬が高くなく、日中に日本円で取引できるのは大きな魅力ですので、今後注目するべきETFの1つかなと考えています。
本記事が皆さんの投資のお役に立てたようでしたら幸いです。
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