こんにちはMitchです。これまでの投資は株式投資の割合が多く、また、これまでにほとんど債券投資をしたことがありません。不動産も所有しています。
近時の株価上昇を受けて、自分の資産の中で株式の比重が上がっています。
コロナ禍で景気が悪化した後で、いよいよ景気が良くなると思われる段階での株価上昇のようにも感じられるため少し浮かれたような気持ちになっています。
こんなときこそ「資産三分法」について考える必要があるな、と感じたので、本記事では「資産三分法」とそれにより避けられるリスクについて説明します。
・資産三分法の内容
・各資産の長所・短所
・資産三分法により避けられるリスク
目次
資産三分法とは
資産三分法とは、資産を
- 現金
- 不動産
- 株式
の3つに分けて保有する考え方のことをいいます。
上記のうち、現金の仲間としては預金や金・プラチナなどの資産も含まれると考えます。
また、株式の中には、投資信託と債券が含まれるとする説明が多いですが、後で説明するリスクとの関係では、債券は現金の仲間として考えた方がいいのではないかと考えています。
ということで、上記は少し細かく分類すると
- 現金…現預金・債券・(債券を投資対象とする)投資信託やETF
- 不動産…不動産
- 株式…株式・(株式を投資対象とする)投資信託やETF
という形にして以下のリスクの点を考えてみます。
以下で説明する際には単純に現金、不動産、そして株式、という形で説明していきます。
考えるべきリスク
資産に対するリスクとしては、以下の3つを考慮する必要があります。
- 価格変動リスク
- 流動性リスク
- 物価上昇リスク
これらのリスクについて簡単に説明するとともに、このリスクにさらされやすい資産について説明します。
価格変動リスクと株式
価格変動リスクとは、価格変動により資産の価値が変動する可能性のことをいいます。
ちなみに、この定義から、「変動」、つまり、価値が下落することだけではなく、価値が上昇することも含みます。つまり価値の上下の振れ幅のことを「リスク」と考えます。
価格変動リスクにさらされやすいのは株式です。
株式は、現金や不動産と比べると価格変動の幅が大きく、短期間で大きく値上がりしたり、逆に値下がりしたりすることが通常です。
流動性リスクと不動産
流動性リスクとは、取引量が全体的に少ないことで、自身が希望するタイミングで売買ができなくなる可能性のことをいいます。
流動性リスクにさらされやすいのは不動産です。
不動産は売買価格も一般的に高く、気軽に売買できるものではないため、簡単に取引が成立せず、自分が売りたい、そして買いたいタイミングで売買ができない可能性があります。
物価上昇リスクと現金
物価上昇リスクとは、物価が上昇していく場面で資産の価値が目減りする可能性のことをいいます。
物価上昇リスク、つまりインフレリスクにさらされやすいのは現金です。
インフレについては「インフレってなに?なぜ適度なインフレならいいの?【金融教育】」でもハイパーインフレも含めて説明しました。
インフレが進んでいる状況では、現金は実質的に価値を失っています。
こうした資産価値の目減りのリスクを物価上昇リスクといいます。
資産三分法の効果 – リスクの分散
資産に対する3つのリスク(価格変動リスク、流動性リスクそして物価上昇リスク)と、そのリスクに弱い資産を説明しました。
このリスクを最小化するため、資産三分法を使えばいい、ということになります。
景気が回復・上昇する場面、そして停滞・後退する場面の2つに分けて考えてみます。
要するにリバランスをする、ということになります。
景気が回復・上昇する場面
景気が回復・上昇する場面では、株式と不動産の価値が上がっていくと考えられます。
この場面では、次に来たる景気停滞・後退局面に備え、一定の段階で株式や不動産を処分し、利益を確定し、現金の比重を増やす、つまりもとの3等分の状態に戻す、というのが資産三分法に基づくリバランスの方法です。
景気が停滞・後退する場面
景気が停滞・後退する場面では、株式と不動産の価値が下がり、現金の価値が相対的に上がっていくと考えられます。
この場面では、次に来たる景気回復・上昇局面に備え、一定の段階で株式や不動産を購入し、現金の比重を減らし、株式や不動産の比重を増やす、つまりもとの3等分の状態に戻す、というのが資産三分法に基づくリバランスの方法です。
まとめ
資産三分法と各資産のリスクの点を中心に説明してきました。
なかなか3つの資産のバランスをとるのは難しいです。
例えばある程度の不動産を買った場合には不動産の比率が上がってしまい、それに伴う現金と株式を増やす、というのは容易ではありません。
資産三分法は、その利点を理解し、まずは自分の資産について、そういった考え方があることを意識してみましょう、というところから始めたらいいのではないかと自分では考えています。
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