【まずは小さな一歩から】海外進出をしたい企業のために

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こんにちはMitchです。今回は海外進出をしたいけどどうしたらいいのか分からないという企業に向けて書いてみます。

2020年も明けてしばらく経ち、いよいよ夏にはオリンピックが開催される年になりました。
来日する外国人が増えることによりインバウンド市場は一時的に活性化するかもしれませんが、おそらく長期的には落ち着くことになると見込まれます。
一方で、アウトバウンド市場・海外進出については、今後積極的に開拓していく必要が出てきます。
以下では、海外進出をしていく必要性や、海外進出が以前と比べると容易になってきていることを簡単に説明した上で、それでもまだ
「海外進出どうやったらいいか分からない…」
という企業の方のために、まずは具体的にどうすべきなのか、というところまで説明していきます。

目次

海外進出の必要性

今後、中小企業も含めた多くの企業が海外進出をすべき、と考える理由はもちろん海外市場 に魅力がある、という点が挙げられますが、必要性がある、という観点からの理由は以下の2点です。

  • 日本国内の人口減少
  • 日本国内のマーケットの縮小

両者は同じような問題といえます。
あえて区別すると、前者は人口減少により働き手がいなくなることから、事業の運営に支障が出る企業も現れてくる可能性がある、という点が問題となります。
一方で、後者のマーケットの縮小については、マーケットが縮小することで収益が悪化する、という直接的な影響がある点が挙げられます。

海外進出の容易化

これまで海外進出をしたことがない企業にとっては確かに最初の海外進出はとてもハードルが高いと感じられるのは事実かと思います。

ただ、以前、たとえば10年前などと比べると、格段に海外進出は容易になったのではないか、と感じています。
具体的には以下の点からそのように感じています。

海外進出をサポートする専門家・士業が多く海外展開していること

例えば、今から10年前の2010年時点では、インドネシアに駐在していた日本人弁護士はおそらく2〜3名だったはずです。
しかし、今では大規模事務所からは少なくとも弁護士1名、事務所によっては2名駐在させて現地での対応を担当しています。

上記は弁護士の状況ですが、会計士や税理士についても同様に、現地での対応を拡充させています。

このような状況下で、企業は、もしかするとノウハウがある場合と比べて専門家費用はかさむかもしれません。
しかし、初めて海外進出をするという場合でも必要な専門家に作業を託せるというのは非常に安心材料になるのではないでしょうか。

情報が溢れており、必要な情報を得やすい

今、多くの企業や個人がウェブサイト、ブロク、そしてYoutubeを通じて情報発信をしています。
特に海外駐在者は情報発信に対する意識が高く、多くの方がブログ運営をされているようです。
こうした有用な情報が得やすくなったことで、何も分からないまま海外進出の検討をせざるを得なかった一昔前の状況と比べると格段に海外進出に向けたハードルが下がったといえるのではないかと考えられます。

海外進出に向けた具体的な行動

上記のとおり、以前と比べて企業が海外に進出する環境が整ってきていることは事実です。
ただ、その一方で、これまでまだ海外に進出したことがない企業にとっては、

「それはわかるけど、でも具体的にどうしたらいいのか分からない…」

といった状況になってしまうこともよく分かります。
そこで、以下では、なぜそのような状況になってしまうのか、という原因を踏まえつつ、具体的にどのように海外展開に向けて動いてくかについて説明していきます。

海外展開のための一歩が踏み出せない原因

海外展開の一歩が踏み出せない原因は単純で、それは

「日本国外の事情に関する知識・経験がないから」

です。

それでは、こうした知識・経験を増やすにはどうするか、以下解決策を提案します。

海外展開限定の予算を組む

会社の中で

「よし、これから海外展開するぞ!」

と言ってみても、それに向けた金銭面の手当がなければどうにもなりません。
そこで、まずは、会社が、今年、海外展開限定で使う予算を組んでみる、ということをお勧めします。
もちろんいきなり多額の投資をしてどんどん進めていくのがベストではありますが、最初は大きな金額でなくても構わないと思っています。
市場調査費用、あとは以下に説明する従業員の出張費用等、目的を定めて、この金額は今年中に使うんだ、という金額を定めてみてください。
どの点にどの程度の費用が必要なのかが分からない、という場合には市場調査会社や海外進出支援企業に費用感について相談してみるなど、少しずつでも動いてみること、ベイビーステップを重ねることがとても大切です。

また、市場調査をするなど、知識を得ることも大切ですが、実際に動いてみることが今後海外展開することに直結しますので、役員や従業員が何かの形で動くことについても予算を組むべきです。

社内で海外事業に興味がある人材を探す

海外展開についての予算を組めたら、今度は社内で海外事業に興味がある人材を探します。
英語に自信がないなどの理由で手が挙がらないことが多いと思います。
ただ、実際には言葉の問題は何とかなることが多く、それよりは海外事業をやってみたい、という気持ちの点がとても大切です。
まずはこうした人材を集めて、海外事業部門のような組織を作ってみることをお勧めします。

海外視察のための出張に行かせる

会社内に海外事業向けの組織ができあがったら、会社が進出してみたいと考えている国に、先に組んであった予算で海外事業部門のメンバーに視察のための出張をさせてみます。

この出張は会社にとっての大きな一歩になります。
なぜなら、単なる机の上での出来事ではなく、会社に関わる者が実際に海外の地を踏み、体験・経験を会社に持ち帰ることになるからです。
そして、本人に希望があるなら、この出張者は実際に海外展開をする際の現地駐在者になる可能性があり、海外展開の貴重なキーパーソンとなりえます。

この海外視察については、
・現地でびっしりと面談予定を組ませるなど、細かい目的を定める
・細かい予定を入れず、出張者の好きに動いてもらい、現地の空気を確かめさせる
のどちらでもいいと思います。
会社としてとても重要なことは、

「出張者に細かい出張報告書を書いてもらう。」

ということです。
会社の全員が出張に行くわけではないため、出張の様子を役員をはじめとした会社の関係者に共有される必要があります。
報告書にはできるだけ現地の動画や写真を付けてもらうことにより、現地の様子を、実際に行けなかった人々が現地を仮想体験できるようにすることも重要です。
また、海外関係事業については報告が重要であるという会社の文化を最初に根付かせる必要があります。

まとめ

実際に海外事業を始めるとすると人材・時間・資本を投下することになります。
その段階はもちろん大変ではあるのですが、その前にベイビーステップを踏んでいくことで着実に前に進むことは可能です。海外展開という未来に着実に進むことができます。

国内での行き詰まりを感じ始めた会社の方、さらなる成長を求める会社の方に少しでも参考になれば幸いです。

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