こんにちはMitchです。2021年2月5日、テーマ型投信について以下のツイートをしました。
楽天証券の投資信託全銘柄ランキングでテーマ型とみられるものは3本
テーマは自動運転
AI
VR投資信託って長期投資のためにやるイメージだけど、10年後、20年後にこのテーマって陳腐化してないかな
AIはさておき、少なくとも自動運転とVRは10年後には陳腐化してそう…https://t.co/MXiMzNQ0Yv— 三澤 充@弁護士×ファンド (@mitsurumisawa) February 5, 2021
今回はこの点掘り下げてみます。
・テーマ型投信について
・テーマ型投信の問題点、なぜ強くお勧めできないのか
目次
テーマ型投信とは?
テーマ型投信とは、「自動運転」「AI」「VR」「再生可能エネルギー」といったように、ある一定のテーマに沿った業界や地域の企業の株式をもって投資信託を作るもので、インデックスに連動するインデックス投信との対比で、これらはアクティブ投信・アクティブ運用とされています。
私自身は、投資信託に投資する目的を、「将来的な安心を得るための長期的な積立て」ととらえているので、定期的な出費になる「信託報酬の安さ」が投資先選択の大きな基準になります。
この点からすると、インデックスに連動する投資信託に投資先が絞られることになり、テーマ型投信を含むアクティブ運用は避けています。
おそらく、多くの方がわざわざリスクが高い個別株に投資せず、リスクが低い投資信託に投資する場合には、長期で保有する目的が大なり小なりあるのではないか、と考えています。
テーマ型投信の信託報酬
上記ツイートで記載したファンドは以下の3本です。
信託報酬はそれぞれ、1が0.792%、2が1.925%、そして3が0.792%となっています。
「ファンドラップを利用すべきか?【答え: No】【代替案も検討】」の最後で説明した「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」については信託報酬は0.11%となっており、信託報酬は上記テーマ型投信と比べると7分の1、18分の1です。
長期保有するのであれば、こうした信託報酬の多さは、悪い方にじわじわと効いてきます。
テーマ型投信のテーマは将来においてもテーマ足りうるか?
eMAXIS Neoシリーズ
最近人気になっているeMAXIS Neoシリーズは、本日2021年2月5日時点で、
- eMAXIS Neo 宇宙開発
- eMAXIS Neo ロボット
- eMAXIS Neo 遺伝子工学
- eMAXIS Neo バーチャルリアリティ
- eMAXIS Neo ナノテクノロジー
- eMAXIS Neo ドローン
- eMAXIS Neo 自動運転
- eMAXIS Neo フィンテック
- eMAXIS Neo ウェアラブル
の9本のファンドがあります。
さて、この9つのテーマですが、10年後、20年後に当たり前で取り上げもしないトピックになってしまっている、ということはないでしょうか?
2000年と2010年の流行語からテーマを検証
時代の移り変わりの速さが2000年から2021年や、2010年から2021年といった過去から現在のものと、2021年から2030年や、2021年から2040年といった現在から未来のものと同じと言えるとは限りませんが、2000年と2010年の流行語やヒット商品から、当時のテーマが現在どのような扱いとなっているか、考えてみます。
もしテーマらしきトピックが出てこなかったらどうしよう…と思いつつも、懐かしい言葉が出てきそうでちょっと楽しみですね。
2000年の流行語・ヒット商品
2000年(平成12年)のエンタメ 流行・社会/年間ランキングによれば、社会に影響があった言葉は以下のとおりです。
プレイステーションは今ではすでに5となっていますし、DVDも、今となっては映画もインターネット配信が増えている状況です。BSデジタル放送もすでに当たり前に普及しています。
このように2000年に流行したものは、すでに2021年時点では完全に陳腐化していることが分かります。
2010年の流行語・ヒット商品
2010年(平成22年)のエンタメ 流行・社会/年間ランキングによれば、社会に影響があった言葉は以下のとおりです。
2010年についても同様で、3D映画もすでにVRが普及フェーズに入っていますし、スマートフォンに至っては携帯電話といえば今はスマホを指しているといってもいいくらい普及しています。
このように、10年も経つと、当時流行っていたり、時代の最先端だと思われていたものは陳腐化してしまうことが分かります。
まとめ
テーマ型投信は、投資信託を長期保有する前提ではお勧めしにくい、という点を説明してきました。
一方で、テーマ型投信を比較的短期で売買したい、と考える場合には上記は当てはまりません。ただ、短期で売買するなら、いずれにせよ信託報酬として出費がある投資信託ではなく、投資信託組入銘柄を個別株として投資すればいいわけで、投資信託を買う理由があまりないように感じます。
上記を参考にしていただき、テーマ型投信に投資することの是非について検討いただければと思います。
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