定額積立投資(ドルコスト平均法)ってホントにオススメか検証【オススメです】

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こんにちはMitchです。つみたてNISA、iDeCo、そして特定口座で定額積立投資をしています。

前回投稿した「インデックス投資の長所・短所と注意すべき事項」では、インデックス投資について説明しました。
今回は、巷でオススメと言われているドルコスト平均法(定額積立法)による投資って本当にオススメなのか、定量購入との比較で検証してみます。

この投稿を読むとわかること
・分散投資の重要性
・定額購入法と定量購入法の違い
・定額購入法の長所・短所
・定額購入法がオススメなのか実際に検証した結果

目次

分散投資の重要性

投資の世界では、リスクをコントロールするために、分散投資が推奨されます。
これは感覚的にもご理解いただけるのではないかと思います。
例えばA社の株式に今全財産を投資した場合、A社の株価が上がって利益を出すことができれば大儲けですが、上がらなければ他に利益が出る可能性も無いですし、そして最悪A者が倒産したら無一文です。

ところで、分散の手法として「時間分散」、「投資先分散」そして「投資商品分散」が考えられます。
時間分散」は、タイミングを分けて投資することを通じて投資を分散させることをいいます。
投資先分散」は、投資先の国・地域や企業を複数にすることを通じて投資を分散させることをいいます。
投資商品分散」は、株式や債券といった投資商品を分けることを通じて投資を分散させることをいいます。

こうした分散手法を組み合わせることでリスクを低減しようと考えることになります。

定額購入法と定量購入法

投資方法として、今回メインでお伝えしたい「定額購入法」と、それに似た考え方として「定量購入法」というものがあります。

定額購入法」とは、10年20年といった長期投資を想定して、主に投資信託を定期的に定額で購入していく投資手法です。
ドルコスト平均法」とも言われます。
定額購入法は、上記の時間分散を目的としています。
また、価格が変動する商品を定期的に定額で購入する手法であるため、毎回購入する数量が変更することになるのが通常です。
ETF(上場投資信託)は商品が単位ごとに売買されるため、定額で購入することができず、定額で購入することができるのは基本的に投資信託ということになります。

一方「定量購入法」とは、ETFや投資信託を定期的に定量購入していく投資手法です。
定量購入法は、一定期間が経過して、もともと安かった投資商品の価格が上がろうが一定量購入するというものであるため、定額購入法と比べると時間分散の効果は弱いです。

定額購入法(ドルコスト平均法)の長所・短所

定額購入法の長所・短所について簡単に説明します。

定額購入法の長所

定額定期購入で自動化可能

証券会社での定額定期購入の設定をすることで、一定の繰り返しのタイミングで投資が可能です。投資をしてしまうことを忘れてしまうくらい簡単です。

相場に一喜一憂する必要がない

上記の自動化の点と少し関連しますが、定期的に銀行口座やクレジットカードから引き落とすことが決まっているので、相場の動向に一喜一憂する必要がありません

高値掴みの回避

投資先の価格が高い場合には一定額で購入できる程度でしか購入しないため、高値掴みをすることを回避できます。

平均購入単価を定量購入法と比べて下げることができる

この点を以下で説明していきます。

定額購入法の長所

売却タイミング次第で損失が出る

定額購入の場合、価格が下落すれば購入する数量が増えることになります。
ただ、価格の下落が続いていれば、購入する数量が増えても従前に購入した商品の含み損が回復されません。
この意味で、売却のタイミング次第では損が出てしまう可能性があり、定額購入法で利益を上げるためには、将来的に価格が上がっていくことを前提とせざるを得ない、ということになります。

短期投資には適さない

定額購入法は時間分散を想定した投資手法です。
このため、短期投資ではこの時間分散を十分に効かせることができず、定額購入法の強みを発揮させることができません。

定額購入法がオススメなのか実際に検証

さて、それでは実際に定額購入法で購入した場合、定量購入法に比べて取得価格が安くなるのか、検証してみます。
前提として、購入回数は5回と設定します。
また、定額購入と定量購入の前提を揃えるため、購入価格と購入口数は、第1回では同じとします。

価格上昇局面

価格上昇局面での1口あたりの定額購入と定量購入での平均取得価格の例は以下のとおりです。

購入回 1 2 3 4 5 平均取得価格/1口
1口価格 100 110 120 130 140
定量購入 購入価格 ¥1,000 ¥1,100 ¥1,200 ¥1,300 ¥1,400 ¥120.00
購入口数 10 10 10 10 10
定額購入 購入価格 ¥1,000 ¥1,000 ¥1,000 ¥1,000 ¥1,000 ¥118.34
購入口数 10 9.09 8.33 7.69 7.14

価格上昇局面では定額購入の方が平均取得価格が安くなりました。

価格下落局面

それでは価格下落局面での平均取得価格はどうでしょうか。

購入回 1 2 3 4 5 平均取得価格/1口
1口価格 100 90 80 70 60
定量購入 購入価格 ¥1,000 ¥900 ¥800 ¥700 ¥600 ¥80.00
購入口数 10 10 10 10 10
定額購入 購入価格 ¥1,000 ¥1,000 ¥1,000 ¥1,000 ¥1,000 ¥77.44
購入口数 10 11.11 12.5 14.29 16.67

このように、価格下落局面でも定量購入と比べると定額購入の方が平均取得価格は安くなりました。
上記の定額購入法の短所で説明しましたが、この局面で注意するべきは、「価格下落が続いている場面で処分してしまうと、いくら定額投資法でも損失を出してしまう」という点です。

価格上下変動局面

それでは価格が上下に変動している局面での平均取得価格はどうでしょうか。
価格は適当に入れてみます。

購入回 1 2 3 4 5 平均取得価格/1口
1口価格 100 200 50 75 130
定量購入 購入価格 ¥1,000 ¥2,000 ¥500 ¥750 ¥1,300 ¥111.00
購入口数 10 10 10 10 10
定額購入 購入価格 ¥1,000 ¥1,000 ¥1,000 ¥1,000 ¥1,000 ¥89.25
購入口数 10 5 20 13.33 7.69

またしても定量購入に比べると定額購入の方が平均取得価格は安くなりました。
今回は適当に5回目までの1口価格を入れてみましたが、どのような数字を入れてみても差の大小はあっても、平均取得価格は定量購入より定額購入のほうが安くなるはずです。

まとめ – 定額購入をしよう

じょうきのとおり、定量購入との比較では常に定額購入のほうが平均取得価格が安く抑えられる、つまりよりお得に投資ができる、ということが分かりました。

定額購入ができ、かつ税務面でのメリットを享受できるのがiDeCoつみたてNISAです。
(先日の「投資未経験者は何から投資を始めるべきか?【答え: iDeCoとつみたてNISA】」を是非参照して下さい)

投資に回せる資金を確保できたら、まずはiDeCoやつみたてNISAから投資を始めてみましょう。

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