宅建の勉強法と宅建資格の有用性【不動産投資家におすすめ】

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こんにちはMitchです。2003年に司法試験に合格したときの民法は旧法だったので、近時改正された民法を勉強するついでに、せっかくだしということで2020年10月に宅建を受験し、合格しました。
2021年1月9日・10日にかけて、宅建合格者が宅建士になるための実務講習を受講し、講習後の修了試験をパスしましたので、宅建士として登録することが可能になりました。

本稿では、法学部卒の方など法律既習者向けの宅建の学習方法と、(まだ使っていないのに恐縮ですが)宅建資格の有用性について考えてみます。

この投稿を読むとわかること
・宅建の学習法(法律既習者向け)
・宅建資格の有用性

目次

法律既習者向けの宅建学習法

宅建を受けることになった経緯と勉強法

法律関連業務に従事されている方や法学部出身の方で、問題形式で改正民法のアップデートをしたいという方、宅建教材を使う方法はかなりオススメです。

私は2019年6月まで海外在住だったこともあり、恥ずかしながら改正民法のアップデートができていない状況でした。
2020年に入り、仕事で不動産売買契約書を弁護士さんにレビューしてもらった際、私が司法試験のころに慣れ親しんだ「瑕疵担保責任」という語句が削除され「契約不適合責任」という用語に変更されていたことがありました。
これは改正民法をアップデートしないとまずいと考え始めましたが、その一方で、ただ改正民法の解説書を読むだけでは身が入らない自分の性格をよく分かっていたため、問題形式で改正民法を勉強しようと考えました。
さて、どの問題で勉強しようか…と考えたときに見つけたのが宅建のテキストと問題集でした。
私は、TAC出版の「わかって合格(うか)る宅建士 基本テキスト 2020年度 (わかって合格る宅建士シリーズ) 」と「わかって合格(うか)る宅建士 一問一答 セレクト600 2020年度 (わかって合格る宅建士シリーズ) 」を使って勉強しました。
上記のもともとの私の勉強の目的・契機から、過去問をガツガツやるということではなく、一問一答を使って1つ1つ知識を確認する方法を採りました。

上記のテキストはかなりよくまとまっていて、とても理解しやすかったです。

テキストと1問1答を使って勉強し始めて、これは試験受ける前提でやった方が理解や記憶が定着するのではないかと思い始め、せっかくだしということで試験の申込みをして自分を追い込んで勉強しました。

宅建試験の分野

結果的に改正民法だけではなく、他の分野もたくさん勉強することになりましたが、今の仕事が不動産に関わることもあり、知っていて損はない知識ばかりだったので結果的に広く勉強をして良かったと思っています。

宅建試験の分野は以下のとおりです。

  1. 民法等(民法、借地借家法、区分所有法、不動産登記法)
  2. 宅建業法
  3. 法令上の制限(都市計画法、建築基準法、国土利用計画法、農地法、土地区画整理法、宅地造成等規制法その他)
  4. その他関連知識(税務等)

私が勉強したことがあったのは1の民法と借地借家法くらいのものだったので、なかなか負荷がかかりました。

市販のテキストか予備校か?

今回市販のテキストで勉強してみて、さすがに多くの方に使われただけあって市販のテキストでも十分知識を入れられ、試験を受けるとしても戦えると感じました。

ただ、私のように知識を入れることが主目的でなく、宅建試験に合格することが目的なら、間違いなく予備校に通学する方がモチベーション管理もできるし、ノウハウも蓄積されているし、オススメです。
(この投稿をしている2021年1月現在、新型コロナの第3波が日本を襲っているため、予備校に通学するというのは少し難しいかもしれません。)

宅建資格の有用性

私は宅建士としての登録が可能な段階まで来ましたが、今後どう使っていくか、という点はまだ細かく練れていません。
ただ、この時点で考えているのは、不動産投資家の方にはかなり有用な資格ではないかという点です。

不動産投資家の方は、基本的には、

  1. 不動産を買い
  2. 人に貸し出し
  3. 一定のタイミングで売る

ということを繰り返します。
上記1から3のどの場面でも、基本的には宅建業者が関与します。つまり、どの場面でも原則的に宅建業者に対する報酬の支払が必要になります。

一方で、自分が宅建業務を行えるなら、わざわざ別の宅建業者に依頼する必要がなく、自分で処理することが可能です。

例えば、自分が所有する5000万円の不動産を売却する場合、通常は仲介業者に156万円(=5000万円×3%+6万円)の報酬を支払う必要があります。
自分が宅建業者なら、別の宅建業者にこの156万円の支払をせずに、自分で取引を進めることが可能になります。
取引が1件であれば良いのですが、不動産投資家のように不動産取引を生業として繰り返し行うような人の場合、取引の都度業者に手数料を支払うことになり、これはかなりもったいないといえばもったいないです。

もちろん宅建も簡単な資格ではないですが、一定期間真剣に準備すれば合格できない試験ではないです。
ご自身が不動産投資業をやっている、今後やってみたい、という方、不動産に関する知識を取り入れるということだけでなく、費用の節約にもなる、という視点で宅建試験の受験を検討されてみてはいかがでしょうか。

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